2011年7月15日 (金)

アマガミ1巻:作画・東雲太郎

アマガミです。いいですね。アニメも良かったですね。

この世界。男の心をワシ掴みです。

もえ、理想、この小さな世界の中にノイズのない二人

だけの物語。

いつまでも、続 く。。。

2011年6月29日 (水)

■クロサギ2巻:原案・夏原武・黒丸著

  • 就職内定詐欺
  • ベンチャー企業買収詐欺
  • 家賃詐欺

この3本が収録されています。原作が苦しいですね。とても、キツイ。ぎりぎり収まって

いますが、シロサギがアホ丸出しという構図が前提なので、これって一般人でも騙され

ないよね~って、思ってしまうからなあ~という感想です。

プロがプロを騙すのですから、シロサギはもっと警戒して慎重にコトを判断するし、

きっとこれエンタメだから、ダーティーヒーローを応援するという色メガネで読もうぜ!

という、種類んぼものなのかなあ~と思ってしまうのですね。

天才的なクロサギ設定としても、金額もなあ~とか、、、ダメですね、もっと優しく、

愛情に満ちて読む習慣を身に着けないと、と、思える1冊となりました。

ルネ

2011年6月27日 (月)

■原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて:宮台真司X飯田徹也著

なんで誰にも頼まれもしないのに小学生の夏休みの宿題のような、些末で大雑把な

読書感想文を書くのか?そんな疑問符からスタートする。

自己言及をすれば、単純だ。暇人だから。

さらに、何かやりたい。この程度だ。当然、底も浅く、主観的で、受験対策の塾の

小学生の方がまともな文章に仕上げるはずだ。

でも、なんかしたいレベルの読書感想文を読みたい!という、まことに暇な人も

いて、1日2、3人は盗み読みに来る。コメントはゼロだ。当然と言えば当然だ。

書評を読んで購買するのは、新聞の権威の後光が必要なはずで、アノニマスの

大衆の読書感想文の役目はなにか?まあ、暇つぶしだけであろう。

 そこで、今回の震災バブル本の系譜、原発問題相乗り本について語る。ネタ消費

が社会学の定番なので、森羅万象ネタ化する世界で、旬なネタについて、旬な新書

が緊急発売される。当然だ。書店には震災・原発バブル本が溢れている。バブルに

乗っかるのは大衆と扇動役の相互プレイだからだ。じゃあ、無視するだけでいいの

か?ここがスタートの問題地点だ。なんか、少しぐらいは知りたい。

そこに新書がお手軽情報局として浮上し、数日で消費して、数行の使えるネタを仕込

む。そのネタに意味はあまりないが、知的好奇心は満たされる。

 そんな虚無を重々承知で、読書感想文を書くのだが、目的はなに?

この本に1行だけあった。「知の流通」という役割分担だ。情報や知識の受容を個人

だけにとどめることから、多少は興味ある人に伝達する程度だ。

 わかったようでわからない内容だが、考えるヒントは色々ある。官僚指導国家の

システム温存の力学の中で、個人の選択しは少ない。この事実の前で、しり込み

しても仕方ないので個人レベルで考えること。ここが限度だ。考えることができない

限り、行動にもこの先にも行けない。永遠の足踏み生活だ。先に行くなら、戦略が

必要だ。

そんなことで、終了。これが、私の読書感想文もどきの、感慨である。

ルネ

2011年6月14日 (火)

■武士道 新渡戸稲造著:漫画(バラエティ・ワークス)

武士道精神!

この著作は典型的な留学帰国者がよりどころとする母国文化を考える著作の顕著な

例だと思えます。

日本のことは外国で考える。そのようになるのは、外国を知れば知るほど、自国に

固守して行く、人間のアイデンティティに接続するからだと思えます。自国の文化に

ついて、意識していない日常と、それを客観視してしまう外国暮らしという構図です。

拠り所を必要とする人間の弱さであり、宿命であるのかもしれません。そのように

文化が重層化するのかも知れないですね。

赤穂浪士の記述がありますが、武士の生きざまの典型なのでしょうか?泉岳寺を

訪れたこともありますが、その墓標に何の感慨も抱かない自分がいますし、武士道

をリアルに感じることも少ないものです。

この世界にこのタイミングで生きている自分は、結局今の時代の○○道を探して

右往左往して臨終を迎えるのかもしれません。

ルネ

2011年6月11日 (土)

■FOR SEASON  足立和律著

 どうでせようか?四季になぞられた短編マンガですが、よくわからないですね。

省略を多用するので手抜きですが、それを味と思い込みたい作者の意図に、

ダメ編集者が折れた感じです。

 浅く、感覚的にわかるその感じ~という、共感系のニュアンスですが、それをする

には画力が足りないのです。

 残酷ですが、このラインで成功するのには才能と感性さらに、とびぬけた情熱が

必要です。難しいのです。語らなくても伝わるということは、コマに1ミリの隙があっても

ダメなのです。手抜きではなく、戦略だからです。

 1作、ポスタルサービスという作品があったのが救いです。エロなのですが、入れ子

にしていて、最後もぼかすので奥行があります。青春の裏切り編として、残酷ウリで

すが、画風の工夫がいい方向にはまったのでしょうね。

まだまだ、頑張りましょう。

ルネ

2011年6月10日 (金)

■村西とおるのコワ~いAV撮影現場の話

 宝島らしい企画のエッセー本を読みました。わずか数時間で読了です。日本1有名なAV監督の体験談をまとめた本ですが、草食系男子と言われる昨今のヤング世代から見向きもされなさそうですが。

 前科7犯、30年のエロ事師人生、7000人とセックス、3000本のAV監督というすさまじい経歴です。もうまさに生きる伝説です。このような人が語る裏話ですが、とにかくバブル時代の臭いが漂うのでおとぎ話のようです。

さて、面白そうなのでAV制作スタッフの給料明細というコラムがあったので残します。

AV女優:

企画5~6万

企画単体10万

単体100万~

有望新人500万~

AV男優:

汁5000円

サブ1,5万

本番4万

撮影スタッフ:

照明5~8万

メイク5~20万

カメラマン5~8万

音声5万

AD3万

*1作300万~撮影スタッフは1日。女優のギャラは所属プロダクションと折半。

とのことです。男と女の単価の違いが一目瞭然ですね。

たまには、そんな読書もいいものですよきっと。

2011年6月 3日 (金)

■アイアムアヒーロー 6巻 花沢健吾著

ネタバレ覚悟の読書感想文ですのでご了承ください。さて、前回もネタバレなので、

今回もネタバレから行きます。

御殿場アウトレットモールに無事逃げられました。目元にほくろのある女子高生

の比呂美は血清や治療方法の為に保護されますよ。安心ですね。

 今回はあまりスリリングな展開はなく、倫理観やパニック時の人間心理に言及され、

生き残りの為になんでもやっちゃう人間の本性という課題に取り組んでいるようです。

銃がある故にヒーローとして扱われるが、銃がなければ非力なマンガ家という事実。

これは、すごく象徴的ですね。つまり、金の代償として銃が存在すること。万能の殺戮

の可能性と生存という意味で銃を持つ、そして扱える事実のみがヒーローの資格という

設定ですね。ここに至り、人間と野獣の境界線の問題意識に至るのですが、自分が

感染しない目的で殺戮を繰り返し続けること、これが事実だとすれば、人間も野獣も

同等になるので、この問題解決の方法を見出すことで贖罪化することになります。

 「漂流者たち」というイギリスのテレビドラマがありましたが、元ネタっぽくもありますね。

英雄くんは基本るびどー系のエロと臆病設定なので、とまどう感じと打算がいいのですが、

今回の醜さは、どこまで破廉恥街道爆進可能か?ここにも注目ですね。

 生理のパンツのシミやナプキンまで描き出す花沢ワールドのウエットな心境は、どこ

に向かうのでしょうか?

 今回もルネ推薦本と致します。

ルネ

■悪霊 ドストエフスキー作(まんがで読破)

ドストエフスキーの小説世界でもとても政治色が強く、革命思想を観念的に描かれ

ている印象を持ちます。たぶんに革命志士の物語的には、連合赤軍をすぐに思い

浮かび、殺戮や自殺まで悪用する手法は、手段を択ばない革命というものの目的性

とイデオロギーの恐ろしさを表現しているように感じられます。

 さて、 主人公のニコライの不可解な人生感を思うとき、その革命思想とは距離

を置くのにかかわらず、破滅的な選択を繰り返すのは、制度や慣習に対する反抗

が若さというものを描く、普遍的なテーマであることが想起されます。

 しかし、表層に現れる行動原理と、内実は分離しているのも人間ではないか?

このように、深読みしたくなる衝動を抱えるところが、ドスさんを支えている気がします。

文学をお気楽にマンガで理解するこの時代に生きる私たちの文化は、相当に

成熟しているのであって、岩波や新潮が学術的文学を崇高だと、わかりにくく抱え込み、

とても排他的であった事実は、相当にに問題であったと思われてなりません。

 本来は、判読ぎりぎりの小文字が並ぶ文庫本から、いきなりマンガという流れは、

その中間を省略しているのであって、もっと大衆に大して真摯にに向き合う努力をす

べきであったし、怠った結果だとと思えてならないのです。

そんな雑感にて。

ルネ

2011年6月 1日 (水)

■ドン・キホーテ セルバンテス著(イースト・プレス版)

名作の影に歴史あり。そんなことを少々。ドン・キホーテと言えば、激安ジーンズや深夜

営業の雑貨屋という時代に、この物語がいかほどか?とおもいつつも、現代でも例え

話しとして機能するので、一様生存していると仮定して進めてみよう。

 さて、おじいちゃんの妄想騎士が風車と戦う姿が、時代に逆行する老齢の冷や水的

な意味に思われているようなイメージを持っていたがどうもそれだけではなさそうです。

地方の郷土で老いる事実と、旅に出たい。しかも大義のある目的のある旅。これは、

もしかしたら普遍的な人間欲求に根差しているのではないか?そんな思いが過る。

つまり、このまま終わる人生を受け入れがたく、冒険や恋い焦がれる対象を求めること

は、生の自己認証なのかもしれない。

 供と旅をすること、未知のモノを求めること、その妄想の果てにある希望や夢を描き
出す表層こそ、魅力あるネタなのかも知れない。作中に出てくる、ぽっかり空いた心の

穴というもの、これもシンボリックだと思える。

うん、奇想天外でもないから色々と考えられていいのかもしれませんね。

ルネ

2011年5月30日 (月)

■蟹工船:小林多喜二著(まんがで読破)

数年前には、下流、格差、派遣切り、プレカリアートが流行して、この労働争議小説、

もしくは共産主義をシンボライズする小説が売れた。そして、私も久しぶりに、新潮社

版の一新され洗練された表紙の文庫本を読んだ。

 以前は、白の背表紙に明朝文字と淡い水彩画の童話のようなイメージの文庫を読ん

だ記憶もあるが、遠い昔のことだ。

 さあ、マンガで読むとどうなるのだろうか?労使の描き方、まんが的なリアリズムな

ど、多くの問題も意識されつつ、明確に見えること、再認識することは、管理側の数の

少なさであり、現在のような複層的な管理体制にないことがわかる。

 つまり、パートを管理するバイト、そのバイトを管理する派遣社員、その派遣社員

を管理すれば、資本側という構造だ。組合に意味性が弱体化する昨今の雇用現場、

震災以後の労働環境の方に目が向く。

 どこまでも、時代を物語は追認する構造なのだろうか?

ルネ

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